日本工作機械工業会が11月13日に発表した10月の工作機械の受注額は、前年同月比21%減の1120億円でした。受注額の前年同月比減少は10か月連続です。2022年は半導体製造装置や自動車関連の国内需要が堅調で、比較的ベースが高かったことが影響して落ち込んでいます。中国の景気減速も設備投資需要を押し下げています。
全体の受注額のうち、内需は336億円で、前の年より25%減少しました。牧野フライス盤製作所の担当者は「前年10月は半導体製造装置などの受注が高水準だったことなどから落ち込みが目立った」と分析しています。大隈の担当者は「半導体製造装置の需要が回復すれば設備投資の流れが生まれるが、もう少し時間がかかる」と話しています。
外需は同19%減の783億円でした。津上の役員は「世界の受注は依然として調整局面にある」と指摘しています。中国経済の回復が鈍く、先行きが不透明なことから、企業は設備投資に慎重な姿勢を示しています。これまで北米では、純粋電気自動車(EV)や航空機、医療分野への投資が堅調との見方がありました。