ドナルド・トランプ大統領が脅迫する関税を回避するため、大量のカナダ産石油が南のアメリカへ向かっている。
カナダから米国への最大の石油輸出パイプラインであるエンブリッジ社のメインラインは、スペースに対する需要の高まりに対応して、パイプラインを通じて輸送可能な軽質原油の量を12%削減する。これは、要求より12%少ない。
メインラインの重質油の配給量は8%に達しており、トランス・マウンテン・パイプラインの拡張工事が昨年春に開始され、荷送業者にさらなる供給能力を提供して以来、最も厳しい配給量となっている。
ライスタッド・エナジーのアナリスト、スーザン・ベル氏は、潜在的な関税により石油の価値は将来よりも高くなり、関税が課されて価格が下がる前に石油販売業者が国外に輸出するよう促されると述べた。トランプ大統領は早ければ2月1日からカナダからの輸入品に最大25%の関税を課すと警告している。
ベル氏はインタビューで、供給業者らは「関税導入前にできるだけ多くの石油を市場から排除しようとしている」と語った。
ベル氏は、南部の石油生産急増は、最近在庫が10年ぶりの低水準に落ち込んだオクラホマ州クッシングの主要拠点を含む米国中西部の在庫補充に役立つ可能性があると述べた。